記事のアーカイブ

つれづれ想(老いる)

2013年03月21日 09:59
   老いる 老いて弱った精神を立て直すために体力をつけ気力を高め 深く見つめる力を養わなくてはならない。 弱った気力でなんでもゆるして いい加減なところで手を打って よしとする自分が しっかりせいと背を怒突かれる。 喉まで出ている名前が さっきまで使った字が あっけらかんと無になる。 スバーッと記憶を断ち切られ 閉じられ 途方に暮れる現在 老いとはそんなことか  

つれづれ想(直截的)

2013年03月17日 09:18
   直截的に思う 素直に直截的に書いても 修飾してベールで覆って 喩や曲折を書いたとしても  どちらがやさしく洒落ていて好まれるか 伝わるか  何の飾りもなくそのものずばりで届く言葉と 究極はどちらが選ばれるか  書くということは 快く伝わって醸されてこそであって 受けるものの琴線に触れ 心に落ちてこそ  書くという醍醐味があるのだと思う あなたの窓に会いたい。

つれづれ想(百歳の友)

2013年03月12日 10:20
   百歳の友 百歳になった友達が ハガキを書いてくれた。 珍しく 弱弱しい鉛筆の字で それなりに元気だと 80才の私が新潟まで会いにゆくことが難しいので 花の絵手紙を毎週書いて送っている。 絵画教室で知り合って40年余り 長い付き合いだけど なかなか字だけの手紙は 大変で 昔から花の写真をたくさん撮ってあったので 季節を考えたり、思い出を入れたり 好きな花を選んで書き送る 先生が悲しむような下手な絵でも 喜んでくれているかな そう思いながら 新潟の友よ元気で生きよとばかり書き送る。  

つれづれ想(記事のような)

2013年03月07日 14:01
   新聞記事のような 新聞記事の洗練された言葉を四角く整然と積み上げ 詩心の入る隙間すらない冷え冷え固まる詩を見る ニュースや記事をそのまま並べても 報告であり伝言であり事実であっても。 柔らかく暖かく丸みを帯びた言葉で  受け取り手渡され やがて読者の心に落ちてこそ 真実醸されていく詩になる 報告書ではない そんな詩を書きたい。

つれづれ想(頂いた詩集)

2013年03月03日 15:18
   頂いた詩集 頂いた詩集を読んでいると どこか私の作品と違って 感心したり 羨んだり 新鮮な表現に惹かれる ダンゴムシのように小さい世界でまるまって 湿った狭い世界にいると どうしたら広々と大きく  飛躍も喩も織りなして と  大空に放たれ 荒野を飛ぶ鷲のように 自分を放ってすがすがと飛んでみたい 時間と空間と 精神を大きく向きを変えて 捉えてみたい 自分を放ってみたい。

つれづれ想(難解な詩2)

2013年03月01日 09:43
   難解な詩2 難解な詩はそっと脇をすり抜けて こっそり通り過ぎる。 申し訳ないと謝りながら 理解力と集中力のないことを詫びる 食らいついて噛み砕いて 味わってみる。 わかったような水位の上昇を感じるが、 まだまだ足りず自分を放棄する。 老いを理由に 怠惰を着て知らん顔をする。

つれづれ想(難しい詩)

2013年02月27日 10:06
   難しい詩  なんて難しい詩なんだ 行間を結ぶもの 飛躍するもの  喩や醸すものが 着地点を結ばない  こんがらかった筋道をたどると 風景は様々だが 道の辺の草や 思いがけない鳥の声など聴けるはずだが  でこぼこ道に気を取られて 風景など見てはいられない  心象などなおさらだ 難しい詩に食らいつく  

つれづれ想(合評会)

2013年02月24日 18:12
   合評会 詩誌の合評会に出席した。 力もないのに朦朧とした頭脳で みんなの批評を聞き 理解できたものだけを頂き 高学歴の人たちの中 私は私 と 背伸びをしたり 萎縮したり クラシック音楽より 蛙の合唱の方が身近だった私だが できるだけ平然と構え 出席したことに満足して  一時間半の道程 帰路に就く  元気なうち これからも できるだけ出席しようとしている。

つれづれ想「啼く」

2013年02月20日 08:48
   啼く 頂いた詩集を開くと 上手い詩に圧倒され押しつぶされる 理解できる詩に会うと静かな気持ちで納得し  受け入れ良い点などを掬い上げる そして私の詩は?とおもむろにページを開く。 春は私のつまずくところ 躓いて考えるところ  春はまた浮かれ飛び出すところ 蛙やバッタと競うところ 夏は何かを 呼びきれないばかりに啼き切って  追いかけ別れ 去っていくところ 袋手をして冷めた部分を温める 夏にも感じるこの冷たさを託つ やっと地上に出た蝉のように 思いっきり声張り上げて鳴く 届けよと届かぬ思いを啼き続ける。

つれづれ想(春を待つ列に加わる)

2013年02月17日 19:30
   春を待つ列に加わる 干からびるのも 水ぶくれるのもいただけない 身も心もふくよかで豊かで温かくありたい 腹はできているよ メタボは駄目ですよね。 ふふふ  素晴らしい表現 新しい発見 振り向かせ呼び止める それなのにあなたは中身の暖かさ 厳しさ 醸すものを抜き取って手渡す。 ピンク 黄色 うす紫 オレンジ みどり コーラル 色彩豊かな春に身を置けば 気分も上昇気味 乱気流無きをねがう。
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