詩(ゆっくり歩こう)

2013年04月05日 09:45

   ゆっくり歩こう (短未来)

悲しみってなんだろう 寂しさってなんだろう

あれもこれも乗り越えて

子供のため 家族のため 自分のため

平然と傷つき 勝ち顔をして

 

寂しいときだって腹立たしいときだって

お尻の下に敷いて知らん顔して

世の中こんなものだとうそぶいてきた

振り返ってみると山あり川あり躓き転んだ石塊も

自然の風景の中に溶け込んで

足元の小花にすべてが許され 癒されてある

 

小心の私が逃げたり 隠れたり 拒んだりしながら

遠回りしたり 逆戻りしたり

でこぼこ道を透かして見ても

道端の草に埋もれた田舎道としてどっしりある

生きたという満足が 澄んだ空気として満ちている

 

悔いはなんだろう 心残りはどれだろう

尻切れトンボの私に纏わりつく

許しがたいことはなんだろう

伸びきらず 育ちきらず

小さく生きてきた現在 幸せはそれなりにある

 

不満も積もるほどでもなく

寂しさも悔しさも あげつらうほどのことはない

春日和の中にぬくぬくといて

沢山の詩集詩誌に囲まれて

元気に欲張って前向きに生活している

足腰の痛みとも仲良く日々心配りをして

心残りのないよう悔いのないよう

願うこと 祈念うこと頻り

さあ ゆっくりでいい 歩き続けよう

短未来は明るい