つれづれ想(雲の上の方)

2013年06月25日 19:22

   雲の上の方

雲の上の人だと思った 手の届かない人だと決めていた。

そのひとが年を重ね 私が老いるのと同じ速度で

当たり前のことであるが それがなぜか成熟において

違うように思えて 老いてもなお未成熟な私に

あの人は限りなく高く 悠々と私の目の前を通り過ぎ

はるかな梢から小鳥のように歌い

木々のさざめきのように話す それは幻であるか 

深い思いであるか目の前のあなたがずっと高く

飛翔してゆくのが見える

要介護ですものね と言って笑ったあの方。

ふと懐かしく 親しく