(詩)計り知れない

2013年06月16日 10:07

   計り知れないもの

計り知れないものを測りたい 人の奥行きを

一直線に思いを飛ばせ 受け

折り重なる重みと嵩に圧し流されて

倦怠と怠惰の海に漂う

 

計り知れないものを図りたい

深みに沈んで 藻に足を取られる

決められない 限りある

生きる時間を少しずつ引き伸ばして

甘く自分を放置している

 

計り知れないものを量りたい

明日へ明日へと切りなく

短未来と その深さと 速度を

薄れゆく記憶と とぎれとぎれの思い

まだらな覚え書きと うろ覚えの道標

 

計り知れないものを諮りたい

方位を 向かう先を

昇りか降りか 右か左か

戸惑いながら 歩き続ける

停止する位置を探りながら

 

計り知れないものを謀りたい

無と無限の 空と虚ろの

手と足と 拍動とシナプスの

私とわたしの かかわりを

余生という 大事なもの